愛犬・愛猫を恐ろしい伝染病から守るためは、

ワクチン注射による予防が大変有効です。

 

基本的に子犬・子猫の場合は3~4週間隔で

複数回のワクチン接種が必要です。

これは、母犬・母猫からもらっている母子免疫

との兼ね合いの為、何度かワクチンを接種する

必要があるためです。

 

よって、当院での推奨プログラムでは、子犬の

場合は生後6週齢・9週齢・12週齢と3週間

置きに3回、子猫の場合は生後 9週齢・12週齢

と3週間置きに2回接種しております。

 

子犬・子猫の時のワクチンは、接種する回数ではなく、接種時期が大切になりますので、

それぞれ個体ごとのワクチンプログラムに基づいた接種を行っております。

成犬・成猫になると、免疫を持続させるために、原則年に1回の追加接種が必要です。

 

 

◎ 当院で初めてワクチン接種をご希望される場合は、前回のワクチン証明書をご持参

  下さい。

 

◎ 出来るだけ午前中にご来院いただける日の接種をお勧めします。

 (万が一の副作用の事を考慮して)

 

◎ ワンちゃん・ネコちゃんの体調の良い日にご来院下さい。

 また、交配等をお考えの場合は接種時期が異なりますのでご相談下さい。

 

 

ワクチンで予防できる主な病気(犬)

  

  ◇ 犬パルボウイルス感染症

    激しい下痢・嘔吐を起こし、食欲がなくなり衰弱していく。

    子犬の場合、突然死する場合もある。

 

  ◇ 犬ジステンパー

    発熱・下痢・鼻炎・結膜炎・呼吸器および消化器障害を示し、神経症状を

    起こすこともある。

    子犬の場合はパルボウイルス同様、死亡率の高い伝染病。

 

  ◇ 犬伝染性喉頭気管炎(犬アデノウイルス2型感染症)

    咳を主な症状とする、呼吸器系疾患を起こす。

    特に、他のウイルスや細菌と混合感染することにより症状が重篤になる。

 

  ◇ 犬パラインフルエンザウイルス感染症

    咳・鼻水などの呼吸器症状(風邪の症状)を示す。

    感染犬は咳などでウイルスをまきちらす。

    混合感染や二次感染を起こすと重篤になる。

 

  ◇ 犬伝染性肝炎

    下痢・嘔吐・食欲不振などを示し、肝炎を起こす。

 

  ◇ 犬レプトスピラ病

    尿毒症・腎炎などを起こす場合(カニコーラ型)と、黄疸などの症状を起こす

    場合(イクテロヘモラジー型)などがある。

    人にも感染する人畜共通感染症の一つ。

 

ワクチンで予防できる主な病気(猫)

 

  ◇ 猫ウイルス性鼻気管炎

    激しいくしゃみ、咳、鼻炎、発熱などの風邪の症状の他、角膜炎や結膜炎を

    引き起こす。

    他の呼吸器病との混合感染が多く、細菌の二次感染により肺炎を併発すること

    もある。

    子猫では症状が激しく、非常に死亡率の高い恐ろしい病気。

 

  ◇ 猫カリシウイルス感染症

    はじめはくしゃみ、鼻水、発熱など風邪ににた症状がみられ、症状が進むと

    舌・口の周辺の水疱・潰瘍がみられる。

    また、他の病気との混合感染により合併症を引き起こし、症状が悪化・死亡

    することもある。

 

  ◇ 猫汎白血球減少症

    血液中の白血球が極端に少なくなる伝染病で、元気消失・食欲不振・高熱・

     嘔吐・下痢による脱水といった症状がみられる。

    経過が早く、特に子猫では死亡率が非常に高い病気。

 

  ◇ 猫白血病ウイルス感染症

    リンパ肉腫・白血病などの腫瘍性疾患をはじめ、貧血・汎白血球減少など骨髄

    機能の低下、腎炎あるいは免疫不全のため、他の感染症を併発することもある。

    これらはいずれも根本的な治療法はなく、死亡する危険性の大きい恐ろしい

    病気。